AKB48の梅田彩佳が、『イン・ザ・ハイツ』で念願のミュージカル初出演を果たす。演じるは、マンハッタンの最北端にある移民コミュニティから、周囲の期待を一身に背負って有名大学に進学したものの、ドロップアウトして故郷に戻ってくるニーナ役。パワフルな歌い上げ系から繊細なラブソングまで、難易度の高いナンバーが並ぶ大役だが、「やるしかない!」と覚悟を決めている様子。取材の合間にも絶えずニーナの歌を口ずさむ姿を見ていると、確かにこの人、「やってくれそう」だ。

※取材日:2月下旬

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――ミュージカル初挑戦となりますが、もともと出たいという思いはお持ちだったとか?

1年半くらい前に、宮本亜門さん演出作品の主役をAKB48グループの中から選ぶオーディションがあったんです。それまでは、ミュージカルを観ることはあっても「すごいなあ、でも私なんかには縁のない世界でしょ!」という感じだったのが、周りの方に勧められて参加してみたら、亜門さんからたくさんのものをいただいて。合格はできなかったんですけど、オーディションを通じて、「演じるって楽しいんだな」って初めて思ったんです。それ以来ずっと出てみたいと思っていたので、今回のお話をいただいた時はもう即、「やりたい!」って言いました。


――初出演にして、ニーナという重要な役どころを演じられます。

初めて台本を読んだ時は正直、できるのかな?と思いました。でも歌唱指導の先生に「大丈夫よ、できるから!」と言われた時、確かに今までも、できなかったことを頑張ってできるようにしてきたし!と思って。それからは、壁はいっぱいあるだろうけど、とにかくやるしかない!と思うようになりました。少しでも作品の空気を感じようと思って、お正月休みにはニューヨークにも行ってきたんです。作品の舞台になっているワシントン・ハイツにまでは行けなかったんですけど、生まれて初めてブロードウェイ・ミュージカルを観てきました。こんなすごい所で一番人気だった作品に自分が出るんだ…!って、事の重大さにもっと気づいちゃったりもしましたけど(笑)、改めて気合いが入りましたね。


――歌のレッスンをして、NYに行ってと、稽古が始まる前から梅田さんの役作りは始まっていたのですね。

共演の皆さんみたいにベテランじゃないから、そうでもしないと追いつけないと思ったんです。台本と音楽には、とにかく毎日触れるようにしています。朝早く起きて歌ったり、メンバーを誘ってカラオケに行ったりして練習してます。歌にはもともと苦手意識があって、今も「うまくなったな!」とかは全然思わないですけど(笑)、好きになってきているのは感じていて。AKB48ではチームのキャプテンとして、後輩に「歌詞の意味を考えて歌おう」って教えてる立場なのに、この間先生に同じことを言われちゃいました。自分もまだまだちっぽけだな、って思いながらレッスンしています(笑)。


――ニーナ役について、今の時点でどんなイメージを持っていますか?

共感できるところがすごく多いです。みんなの期待を背負って地方から都会に出ていく気持ちも、出てきたらすごい人がたくさんいてヘコむ気持ちも、やっぱり地元が一番安心するっていう気持ちも、すごく分かるなあって。それとこの間、恋人のベニー役の松下優也君と初めて一緒に歌稽古をしたんですけど、それがすごく楽しくて。AKB48では自分の空想で歌ってますけど、目の前に相手役がいると、ニーナの気持ちが自然と想像できるんですよね。これから他のキャストの皆さんとの稽古も始まるので、皆さんがどんなふうに来られるのか、その中で自分のニーナがどうなっていくのか、すごくワクワクしています。


――皆さん初共演とのことですが、人見知りをしたりは…?

めっちゃします!松下君との初の歌稽古でも、絶賛発揮しました(笑)。他の皆さんとの初対面にもドキドキしてるんですけど、演出・振付のTETSUHARUさんを頼りながら、なんとか稽古場に自分の居場所を見つけていけたら…。TETSUHARUさんはAKB48の振付もやってくださっているのでよく知っていて、出演が決まった時に相談したら「大丈夫大丈夫!」って、軽〜い感じで言われました(笑)。大丈夫じゃないんですけどー!って感じですけど(笑)、私ならできると思ってキャスティングしてくださったと思うので、その期待に応えられるようにしたいです。


――今の気持ちとしては、楽しみと不安、どちらが大きいのでしょうか。

頭では「楽しみ100!」なんですけど、本番で台詞が飛んじゃう夢を早くも見てるので(笑)、内心はすごく不安なんだと思います。でも、25歳になって初めてのことに挑戦できるっていうのは本当にありがたいことなので、やっぱり「楽しみ」。今回のお客様には、AKB48の公演を観たことのない方が多いと思うんですけど、そういう方にも「あのニーナちゃん良かったね」って言ってもらえるようなニーナを演じたいって、今はすごく思っています。


――ではAKBファン、梅田さんファンにはどんなところに注目してほしいですか?

ファンの方は、私が「ミュージカルなんて絶対無理」って言っていた頃から「出て」と言ってくれていたので、出演が決まってすごく喜んでくれたんです。握手会で「チケット取ったよ」「何列目だったよ」とかって言われると、「ああ良かったなあ」って思います。自分がやりたいことをやれること、ファンの方が見たいと思ってくださる私を見せられること、どっちも本当に幸せなこと。観終わったファンの方に、「梅ちゃんやっぱりミュージカル出て良かったじゃん!」って言ってもらえるように頑張りたいですね。

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